Oct 09, 2005

LES ROCHERS MIRANDEと簡単なワイン史

LA CUVEE MYTHIQUEに気をよくして,今まで飲むことのなかった赤ワインにも手を出し始めたのですが,昨日はCHATEAU LES ROCHERS MIRANDE(シャトー・レ・ロシェール・ミランド)というフランスのワインを買ってみました.価格は1500円程度.ちなみにボトルの裏には輸入業者が貼り付けたと思われる日本語表記のラベルがあるのですが,そこには「レ・ロッシェ・ミランド」と書いてあります.

肝心の味ですが,パンチがなくて僕にはあいませんでした.特徴のない優等生といった感じでした.もっと渋みのある,重い,ドカンとくる味や香りの方が僕は好きです.LA CUVEE MYTHIQUEの方がずっとおいしくて,ちょっと残念でした.とかなんとかいいながらも,昨夜はボトルを2/3ほど空けて寝たのです.しかしやはり赤ワインは二日酔いをもたらします.まだまだ赤ワインに”飲まれている”のかもしれませんが,根本的に体に合っていないのかもしれません.

ワイン話のついでに書きたいと思いますが,この前NHKを見ていたらソムリエの田崎真也さんが出演されていて,ワインについていろいろと面白い話をされていました.医師の処方箋がないと購入できないワインが日本に存在することや,日本におけるワインの歴史とか.特に面白かったのは,バブル期あたりにワインが一種のステータスとして日本国内に広まり,オシャレの代名詞または小道具としてテレビドラマなどに使われ始めたという話でした.カップルで飲むお酒はワイン,頑固親父が暴れ回りながら手にするのは日本酒,というように,日本酒の方が下に見られる時代が築かれました.

そうこうする内にワインはどんどんブランド志向へと変貌を遂げたのでした.フランスのワインは最高で,日本のワインはダメ.高いワインが好まれるようになり,どんどん高級化して,特定のお金持ちの飲み物というイメージが大衆に広まりました.ワイン製造者の中にも同様の風潮が見られ,日本では気候風土上よいワインは作れないという考え方が一般的となりました(宿命的風土論).日本のワインはフランスのワインに絶対勝てないという逆ブランド志向です.

しかし宿命的風土論はカリフォルニアワインの出現で打破されました.評論家たちが目隠しをしてフランスとカリフォルニアのワインを飲んだとき,全員一致でカリフォルニアワインがおいしいと評価したのです.カリフォルニアワインがこのような変貌を遂げた背景には,気候風土にあったブドウを栽培するという,いわば当たり前とも思われる改革があったのです.それまでは一流のフランスワインに使われるフランスの気候風土にあったブドウを,フランスとは異なった気候風土のカリフォルニアで同じように栽培していました.またこれと同じ事が日本でも行われていました.だからうまくいかなくて当然だったのです.もちろん今だから「当たり前」とか「当然」などと言えますが,当時はワイン史上類を見ない大ブレイクスルーだったに違いありません.

田崎さんは外国に行くと必ず日本のワインについて聞かれるそうです.だから最近は日本のワイン,それからワインに限らず,日本の伝統的なお酒である日本酒にも強い関心を寄せているのだそうです.フランス,イタリア,南ア,チリなど,世界にはすばらしいワインがたくさんありますが,その味を追随したり,マネしたりしているようでは,いわゆる「日本のワイン」は確立されません.日本のワインだけにしかない特徴が備わって初めて「国産ワイン」と胸を張って言えるのだと思うのです.

しかし世界のワインを知らなくては,日本独自の味を見つけ出せないのもまた事実です.田崎さんは別格としても,我々もたくさんの種類のワインを飲まなければ,比較するためのデータベースが構築できません.この場合量はいらないのです.多くの種類を少しずつ試飲することが重要です.実は今月14日にお誘いを受けたワイン会で,僕の第一弾としてそれが実現しそうなのです.今から楽しみでなりませんが,着ていく服がないので困っていますw.


<関連リンク>
Hata-Wine-Party 10/14(大空と大地の中で)
田崎真也オフィシャルサイト


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