Albatross(アルバトロス)という単語がなかなか面白いのです.試しにスペースアルクで検索すると,この単語が以下のような意味を持つことがわかります.
【名-1】《ゴルフ》アルバトロス◆パーより3打少ない打数
【名-2】心配のもと
・ Most people have at least one albatross of one kind or another. たいていの人は、ちょっとした「頭痛の種」を少なくとも一つは持っているものだ。
【名-3】アホウドリ◆南太平洋に多い翼の長い水鳥。航海中にこの鳥を見掛けると嵐の前兆とされた。
albatross about someone's neck
(人)に一生ついてまわる過去の罪の烙印、不名誉な経歴、汚点、お荷物、頭痛{ずつう}[不安{ふあん}]の種、難関{なんかん}、やっかいもの◆【語源】millstone around the neck(新約聖書 Matthew)のパロディーから
・ He would like to find honest work, but his prison record is an albatross around [about] his neck. 彼はまっとうな仕事に就きたいのだが、前科がいつもネックになっている。
ゴルフで言うところのアルバトロスは大変名誉なことです.しかしこれ以降の意味はあまりよいものではありません.「アホウドリ」はまだいいとして,「不名誉な経歴」などという意味は,もはやゴルフで言うところのアルバトロスとは正反対な意味合いとなっています.1つの単語があまりにも対照的な別の意味を示すので,「ゴルフのアルバトロスはパーより3つ少ないことを表す.ではアホ(アホウドリ)はパー(頭が)の3階級下なのか?」とか,もうどうでもいいことまで思いついてしまいますw.
「アルバトロスで運を使い果たしたから,この後のホールがどうなるか心配だ」という解釈もできそうですが,この場合のアルバトロスは頭痛の種になり得ないと思うので,たぶん間違っているのだと思います.しかし本当にゴルフのアルバトロスの語源が「心配のもと」だったら面白いと思いました.
で,本当はここまででこのエントリーを終えようと思ったのですが,気になったので軽く調べてみました.するとこんな記述を見つけました.
学生:ゴルフでアルバトロスと聞きますが、アルバトロスは「アホウドリ」という意味がありますよね。なぜアホウドリなんでしょう。
松澤:イーグル(マイナス2打)よりもアルバトロス(マイナス3打)の方が大きい鳥だからですよ。
(第3話:アルバトロス(albatros)とアルバム(album))
イーグルは鷲で,アルバトロスはアホウドリですね.ものすごく面白いと僕は思ったのですが,ゴルフの世界では常識的な知識なのでしょうか(ちなみにバーディーは小鳥).このほか,アホウドリは滅多に見ることができないことから,「滅多に起こらない現象(プレイ)」という意味で,ゴルフ用語にアルバトロスが使われているという説もあるようです(詳しくはこちら).
というわけで,結論としてはゴルフ用語のアルバトロスの語源は「心配のもと」ではないようです.個人的にはちょっと残念ですw.
ちなみにパーは標準・基準を意味し,ボギーは規定打数より1打多いスコアを指します.また,ボギー(bogey)には「お化け」という意味もあります.このお化けに取り憑かれると,スコアがガタ落ちするのかもしれませんw.
はじめまして
sueoyajiと申します。楽しく拝見させて頂いております。
アルバトロスとアホウドリの結びつき自体に意味は無く、
なぜアルバトロスというようになったかには以下の説が正確です
1910年あたりまで、「米国人ゴルファー=アホゴルファー」という概念が英国人の中にあり、「米国人はゴルフどころか一般常識も知らない」というのはジョークや小話などでは定番のネタとなっていました。
その中のジョークに
米国人「規定より3打少なく上がったらなんというんだ?」
英国人「そんなことはあるべくもないが、(ちょうどそこに飛んで
いたシロカツオドリを指して)あの鳥の名前でもつけたら
どうかな?」
米国人「albatrossというのか」
ということで、「米国人が初めてゴルフの歴史に名を刻んだのは
その無知ゆえだった」という当時の笑い話のネタがそのまま
語り継がれています。もともと「ダブルイーグル」という呼び名が
あるので、別段必要とされていない言葉でした。
実際の背景としては、カツオドリとアホウドリの区別が
英米人ともに正確でなく、「あれはどっちなの?」という
やりとりが多かったことからこのジョークが生まれています。
カンガルーの話に近いかと思われます
非常に分かりやすいコメント(解説)ありがとうございました.英国人と米国人の関係を映したジョークは有名ですね.ゴルフの世界にも飛び火していたとは,面白いと思いました.
カンガルーはアボリジニの言葉で「分からない」でしたっけ?
A「あれなに?」
B「カンガルー(わからない)」
A「そうか.カンガルーっていうんだ!」
みたいなw.語源が適当だと面白い反面,ちょっとガッカリする部分もありますね.特に決まり事(マナー)に何かと細かいゴルフの世界における語源の適当加減は,何だか身にしみるものを感じますw.
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