この前テレビで久しぶりに浅野ゆう子さんを見ました.そのとき彼女の口から自然と発せられた「胸キュン」という言葉に,何とも言えないものを感じたのです(「これおいしい~!胸キュンしちゃう!」みたいな用法でした).浅野ゆう子は浅野温子と共にW浅野などと言われながら,80年代後半のトレンディードラマで一世を風靡したわけですが,そんな彼女にはバブリーなあの頃の面影を未だに色濃く感じるのです.僕は世代的にW浅野全盛期をあまりよく知らないのですが,それにも関わらず浅野ゆう子にバブル時代を見たのでした.
胸キュンという単語は,今で言えば「萌」にあたるのだと思います.YMOの「君に胸キュン」も,現代風に言えば「君に萌~」とか「君に萌え萌え」みたいなことになるのでしょう.しかし少なくとも「君に胸キュン」に限っては「胸キュン」という単語の方がやはりしっくりきます.この世にYMOの作品が在り続ける限り,「胸キュン」という単語は延命治療を施されながら,絶対的な死語にならぬまま生き続けるのだと思います.
元・吉本天然素材にFUJIWARAがいますが,フジモンは故意に死語を多用し,相方や周囲から「古っ!」と突っ込まれるのをオチとしています.しかし浅野ゆう子の,いわゆる「死語」の活用は故意ではありません.そうゆう意味では,むしろ浅野ゆう子の方がずっと天然素材なのです.ちなみに,僕が愛読している本には『「ナウイ」という死語のナウ(now)は,死語である前に英語なんだ』という一文があって,なるほどと変に感心してしまいました.「ナウなヤング」も「な」以外はすべて死語ではなく英語です.「銀座NOW」は,これまた僕にとってはタイムリーではないテレビ番組ですが,ここで使われている「NOW」もまた,死語である前に英語なのです.せんだみつおのナハナハとは一線が引かれているのです.
そんな浅野ゆう子さんが10年ぶりにバラエティー番組の司会をするそうです.テレ東系列の番組だそうなので,僕は見事に見ることができません.視聴できる方は,是非ともバブリーな香りと共に彼女の口から飛び出すであろう往年の死語をご堪能ください.ちなみに僕は浅野ゆう子さんのファンではありませんが,特別嫌いでもありません.死語を自然に繰り出してくれるなら,むしろファンになりたい気持ちです.
浅野ゆう子、10年ぶりバラエティー司会
女優、浅野ゆう子(45)が、4月10日スタートのテレビ東京系「ド短期ツメコミ教育 豪腕!コーチング!!」(月曜午後8時54分)で約10年ぶりにバラエティー司会を担当する。
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