Jan 09, 2006

質の低下が続いたお笑い番組の25年史

お笑いブームのおかげでたくさんの芸人をテレビで見ることができるのは嬉しいのですが,中にはお笑いブームでなければテレビに出れないような痛々しい人も結構いるので,そこは一長一短といった感じです.また面白いか否かは見る人によって違う,いわば相対的な評価であるため,人気ランキングの上位を賑わしているような芸人でも,僕にとっては全くおもしろさが分からないといったすれ違いも多々感じるのです.例えばオリエンタルラジオは僕には面白さが分かりません.「彼らをなぜ支持するのか?」というアンケートを見ると,その主な理由は『「武勇伝,武勇伝,武勇デンデンデデンデン」というネタとネタの間のブリッジがポップでクールだから』というものなのです.これに次ぐ理由はルックスのよさです.つまりネタそのものの評価ではないのです.彼らのネタは別に面白くないし,フリートークもつまらない.あのような新しいジャンルを見つけ出した事は評価しますが,ネタそのものは評価できないのです.

まあそんなことはいいとして,昔に比べるとお笑い番組の質は明らかに落ちていると思うのです.それは芸人や製作側の技術的なレベルの低下が原因というよりも,放送コードが厳しくなった事が一番の理由なのだと思います.ちょっと無茶をすればすぐにアホな視聴者から苦情がくる始末.そしてその苦情を安易に受け入れてしまう放送局側の体制.面倒な事は起こしたくないから視聴者の意見に従うというのが理由でしょう.ひょうきん族,元気が出るテレビ,お笑いウルトラクイズ,スーパージョッキーがどれほど面白かった事か.いまそれに代わる番組があるでしょうか.かろうじてガチで勝負できた内Pも終わってしまいました.こうなると,今後はダラダラした中途半端なお笑い番組しか見る事ができなくなるのではないか?という不安にどうしても駆られるわけです.いま考えられる唯一の望みは,地上波デジタルの登場によって実現する多チャンネル化ではないかと思います.ジャンルが細分化されれば,比較的放送コードの甘い番組が我々に提供されるのではないでしょうか(衛星放送では,再放送ですがその傾向がすでに見られます).それかネットの世界に望みをつなげるか.とにかく期待するしかありません.それまでの間,それだけの番組を作る事ができるテリー伊藤のような人材が製作サイドに存在し続けてほしいとも思います.

次長課長や笑い飯やアンタッチャブルも確かに面白いですが,今では見る事のできない80年代のぶっ飛んだお笑いも,それを知らない人には見てほしいです.元気が出るテレビが生んだ伝説の一つである,ジェット浪越とエンペラー吉田のコラボレーションは今でも十分笑えるはずです.ひょうきん族では,今では考えられないもの凄いメンバーがコントを繰り広げています.もちろんそうやって過去を有り難がって振り返ればきりがないのですが,最低でも第1次漫才ブームである1980年からの25年間は振り返るべきではないかと思うのです.ここを振り返れば漫才やコントの近代史をかいま見る事ができるはずです.そうゆうベース(知識)を持って今のお笑いを見れば,また違った印象を感じ取る事ができるでしょう.今のお笑いを更に楽しむことができるようになると僕は思います.また,特に10代の年層から今の世の中にも80年代風味の笑いを求む声が増えたとしたら,それは1人のお笑い好きとして嬉しい事です.それがきっかけで放送コードの(我々にとってよい方への)改変があるかもしれませんし.

というわけで前置きが長くなりましたがw,amazon.co.jpでは今月31日までお笑いDVDのセールを行っているのです.この機会に是非お笑いの今昔を手に入れてください.ちなみに僕は数年前に海原千里・万里のDVDを購入し,改めて上沼恵美子のすごさを思い知らされたのでした.

お笑い・バラエティDVDが【10-22%OFF】!amazon.co.jp


Posted at 04:05 in 芸能 | Permalink | 3 Comments | | edit

Comments

こんばんは。
小学生の息子が、「エンタの神様」が好きでよく見ています。
でも、私にはいまひとつ、その笑いがピンと来ないんですよね。
私は、「THE MANZAI」で漫才がブレイクした頃が一番面白かったと思います。その後の勢いで「ひょうん族」がヒットし、ビートたけしを筆頭とする笑いの流れができたのではないかと思います。年始の「お笑いウルトラクイズ」も楽しみの一つでした♪
今のお笑いブームは勢いでパッと現れてさっと散っていく人も無きにしも非ずで、少し寂しい様な気もします。

海原千里・万里・・・なつかしいですね。中学生の頃、すごく好きでした。

Posted by おーちゃん at 2006/01/09 (Mon) 21:29:48

確かに放送局が自局のスタンスを持っておらず,視聴者からの言葉に振り回されている現状はなんだかおかしいですね.NHKなんぞあんまり媚びた番組作りをしなくていいはずなのに・・・.

森達也の「放送禁止歌」という本がありますが,なんら昔から状況は変わっておらず,年を追う毎にどんどん状況は悪くなっているのでしょうね.

まとまりませんがコメントです.

Posted by おおた at 2006/01/10 (Tue) 08:32:34

>おーちゃんさん,
エンタは最初の頃はまだ見ていましたが,最近は見ていませんねぇ.はっきり言っておもしろくないので.パペットマペットとかパッション屋良とか,少し前ではマイケルとかっていうのは小学生ウケがよさそうですから,最近のエンタは20代後半以降の年齢層は無視するというコンセプトの元で制作されているのかもしれませんw.漫才だけがお笑いではありませんが,本格的なしゃべくり漫才が見たいです.

>おおたさん,
初コメントありがとうございましたw.紅白を見たら一目瞭然ですが,NHKの変な民放化は寒いですね.視聴率を気にしなくていいNHKだからこそできる番組というのがあるのに,それをやらず民放のような番組作りに精を出すという彼らの政策が理解できません.だったら受信料を取る公共放送なんて不要なのです.NHK以外の民放各局も視聴率を意識しすぎな感があります.ある番組を制作するにあたっては,会議を繰り返し,ちゃんとした理念とコンセプトを作り上げているはずです.にもかかわらず,視聴者からの指摘で簡単にその理念を曲げてしまう.お笑いを殺しているのはアホな視聴者ではなく,実は放送局なのかもしれません.まあその辺りはご指摘にある「放送禁止歌」という本に書かれてあることと同じですね.僕も読んだので分かります.その本に習えば,質が低下し続けているのはお笑いだけではありませんね.

Posted by cozymax at 2006/01/10 (Tue) 16:33:23
[ 3 Comments ]
Post a comment

writeback message: Ready to post a comment.









Remember the above info?
管理者用コメント編集:
パスワード: