縁あって「北半球で一番くだらない番組2」を録画したビデオテープを貸してもらったので早速見ました.この番組は2001年12月28日にフジテレビ系列で放送された,とにかくくだらない番組なのです.Googleで検索しても100件程度しかヒットしません(今日現在).吉田戦車や和田ラヂヲの世界を実写化したような感じというか何というか.番組の一番最初には,千と千尋の神隠しに出てくるカオナシに扮した岸部史郎こと「担保ナシ」が登場し,木村弓が歌う「いつも何度でも」をBGMに「みんなの中に担保ナシはいます」とテロップが表示されます.ただそれだけ.そんな感じで延々1時間,番組は続くのです.
基本的にショートネタの連続なのですが,中にはドラマ仕立てのコントもあります(2編).「猫舌家族」は,山崎一,桜井裕美,峯村リエによるホームドラマなのですが,オープニングで猫舌という設定のアピールがあるだけで,あとは猫舌が全く関係ありません.そしてドラマの最後は「そうこうしているうちに人生はあっという間に終わってしまう」というドラマの内容とは全く関係のないテロップとナレーションによって締められるのです.というわけで一言で言えばくだらないドラマなのですが,お父さん役の山崎一が食卓を囲みながら出し抜けに言い出した「亀が死ぬとさ,あれ分別が大変だな.あれだろ,甲羅は燃えないゴミか?それであの,中身は燃えるゴミだろ?」という台詞が妙に気に入ってしまいました.
「地味劇場」は緋田康人,温水洋一,ふせえりによるドラマで,温水洋一が泊まる旅館の部屋に,温水洋一とは初対面の夫婦役を演じる緋田康人とふせえりが急遽相部屋で泊まることになり,その中で起こるいろいろな気まずい出来事を淡々と描いていくという内容です.彼らが泊まる旅館の近所ではちょうどお祭りが行われているのですが,そのお祭りを見ようと温水洋一が行ったところすべてで,なぜか緋田康人とふせえり夫婦に出会ってしまうのです.それが延々繰り返されるドラマです.そう,地味なのです.ちなみにドラマ冒頭で温水洋一がカブトムシを踏みつぶしてしまうのですが,それがドラマの内容にどう関わっていたのかは最後まで分かりませんでした.しかし全く関係ないとは思えず,深さを感じた次第です(僕がただ深読みしているだけかもしれませんが).
数あるショートネタの中には,若かりし頃(当時37歳なのでそんなに若くもないけど)の木村祐一(キム兄)も出演しており,「ホッとひと息」というコーナーを担当しています.「ゆずり合い」と書かれた道路標識(正確には標識ではなく看板)を指して,「ゆずり合いの心はいいことだが,いつか譲り合っているどちらかが折れなければ先に進む事はできない.いつ行くねん!」みたいな感じでツッコミを入れます.でも基本的に「ホッとひと息」は面白くないと僕は思いました.もう一つな感じです.これだったら番組の最初の方で出てくる「和式便所専用カティーサーク」の方が笑えました.現在の和式水洗トイレにおいては,ウンコを流す水は効率よくウンコを流すために使われていないため,結果的に無駄遣いされている.だからこれからはウンコにカティーサークにあるような帆を立てて,風の力でウンコを流そうという画期的な商品です(風は団扇であおいで起こす).もちろんウソの商品ですが,カティーサークという実際にある商品名をそのままもってきた辺りにリスペクトの精神を抱きました.しかもこのコーナーの直後に「輸入洋酒ならカティーサーク!」という某コンビニのマジCMが入ったのです.恐らく偶然だと思いますが,これは本当に秀逸でした.
このような番組はレギュラー化しなくていいと思いますが,今の時代にまた見たいと思います.お笑いを専門にやっていない人たちによるこの手の番組は本当に面白いです.竹中直人の恋のバカンスみたいな感じで,出演陣にも凝ったシュールな番組の最新作がもの凄く見たくなりました.
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