May 02, 2007

現代に生かすべき田中角栄の人間力

『究極の人間関係力「角栄語録」の奥義』(小林吉弥著)を読みました.新潟出身の僕でも,28歳という年齢では時代的な問題から田中角栄のことをよく知りません(少々言い訳っぽいですが).低学歴にもかかわらず首相にまで登りつめたが,ロッキード事件で失墜した政治家という程度の認識です.ですがこの本で,僅かではあるのだけど「人間田中角栄」を垣間見ると,現在における多くの政治家が子供のように思え,国会が子供のけんか場に思えてくるほど,大きくて奥の深い人だったことを知りました.ダウンタウンの浜ちゃんが,尊敬する人に田中角栄を挙げるのも納得です.なぜ学歴がないのに首相になれたのか.なぜロッキード事件後も選挙で多くの票を獲得し,自民党最大派閥の座を維持できたのか(前述の「失墜した政治家」という僕の認識は間違いだったのです).このことはすべて「人間学」に基づいていたのです.「人間学」とは北尾吉孝さんも重要視しているもので,根底には論語があります.『究極の人間関係力「角栄語録」の奥義』の中では論語という単語は出てきませんが(出てきたとしても僅かだったはずです),北尾吉孝さんの「何のために働くのか」を事前に読んでいた者としては,論語の香りを強く感じました.

『究極の人間関係力「角栄語録」の奥義』は,別に田中角栄の伝記ではないし,田中角栄を比較対象とした今日における政治のあり方を問いただす本でもありません.この本は,田中角栄の人間学に基づいた人間力(人間関係力)を,現代社会におけるビジネス,それから対人関係全般に生じる問題の解決へ応用してみてはどうでしょうか,と提案するものです.田中角栄が生きた頃と現在では時代が違います.ですが使えるノウハウはたくさんあります.それどころか,ITの発達と共に人間関係が希薄になったこんな時代だからこそ使うべきノウハウなのに,現代人に忘れられてしまっている事柄がたくさんあるのです.『究極の人間関係力「角栄語録」の奥義』からは,田中角栄の人となりを知ることができるのはもちろんのこと,我々が現代を生き抜くために有益となるたくさんの術を拾い出すことができると思います.

このほか本の中では,田中角栄と時代を共に生きた大物政治家の事,娘である田中真紀子の事,安倍政権の事,などが随所に散りばめられていて,しかもその多くが皮肉たっぷりに書かれているので面白いです.僕は著者の意見に同調できる部分を多く感じるため,それは一般論としては「皮肉」かもしれないけど,個人的には「事実」であると思うので,なおさら面白く読むことができました.なお,日経のITマネジメントコラムで「グーグルは田中角栄を超えられるか?!」というコラムを見つけました.こちらもなかなか面白かったので紹介しておきます.

グーグルは田中角栄を超えられるか?!

「人は皆、自分のことを好きな人の方が好きになる」――これはデール・カーネギーの名著『人を動かす』(創元社)に書かれている人間関係の大原則の1つだが、後者の行動ではこれが“働いている”といえる。自分のことを相手がよく覚えていてくれるというのは、ビジネス上とても重要なのだ。

この原則を用いて成功した歴史上の人物を個人的な主観を元に一人挙げるとすれば、かの田中角栄元首相の名前を挙げることができるだろう。



Posted at 17:16 in 日常のあれこれ | Permalink | 2 Comments | | edit

Comments

所詮は、犯罪者ですよ。角栄は。

Posted by counter at 2007/05/03 (Thu) 19:56:01

わざわざどうも.

Posted by cozymax at 2007/05/03 (Thu) 21:23:48
[ 2 Comments ]
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