自分が苦手意識を持つ人とは極力接したくないと思うのは,きれい事を差し引いた場合,人として普通な考えだと思いますが,先日僕にとってのそんな人とたくさん話す機会がありました.これまでの経験からその人のことを簡単に紹介すると,自分が経験していない事なのにあたかも経験済のような語り口で喋り(だから説得力がない),視野も狭く(だから話のレパートリーがなく,自分の得意分野の話だけを延々と繰り広げる),自信家なのです.これは多くの人に知られている明らかな事実なのですが,このことに本人は気付いていないし,周囲からそれとなく言われても「そんなはずはない」と聞く耳を持ちません.だからその人と話していても退屈なだけ.プラスアルファでストレスがたまるわけです.ところが,先日に限っては「どうした?」とこちらが心配になるほど普通な話ができました.これは「僕が成長したから」という見方もできますが,恐らくそうではなくて,向こう側の何かが違ったのです.特異な話をされると思っていた者からすれば,「普通」は予想外の出来事であり,驚きに値します.「普通」を素晴らしいと感じることのできる,滅多にない機会に遭遇したのです.このことは,僕にとって良い意味での予想外なのだと思います.ですが心のどこかで,あまり良くない予想外という気もしているのです.変人は変人であり続けるべきなのではないかとか・・・.
一方,これとは全く対照的な予想外を別の日に経験しました.羽田空港で,凄く上品な見た目のマダム集団の近くに座った時のこと.別に聞きたくもなかったのだけど,彼女らの会話が耳に入りました.「やっぱりケーキにはお紅茶ですわね」などと喋っているのかと思いきや,その会話の内容は自慢大会でした.うちの旦那がどうしたとか,息子(娘)がなんだとか,この指輪がどうとか,そんなことばかり.各自がそのグループの中で一番になりたくて仕方ないのです.でもみんな言うばっかりだから他人が言ったことを認めようとしないので,いつまで経っても決着がつきません.「その自信はどこから来るのか?」とツッコミたい気持ちを抑え,とうとう騒がしさに耐えきれなくなったので席を移った次第です.「井の中の蛙大海を知らず」,そして「人は見た目によらない」とはまさにこのことでしょう.悪い予想外でした.
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