でっちあげの論文など絶対にあってはならないことであるのは確かです.しかし日本においてそのような論文が増えつつある背景には,研究者の倫理観の低下だけでなく,政府の政策が生んだ歪みも多分にあるのです.論文の内容より本数で業績を評価するという現行の仕組みは,いわゆるインパクトファクター(以下IF)の高い雑誌への投稿の機会を妨げます.特にポスドクは1年か2年周期で職を転々としなければならないため,IFの高い雑誌へ1本投稿するなら,その内容を小出しにして2本か3本に分割し,IFの低い雑誌へ投稿した方が次の職を見つけやすいのです(本数稼ぎに走るという意味).もちろんこれはすべての例に当てはまるとは思っていませんが,一般論としては間違っていないはずです.ポスドクでなくともパーマネントの職は着々となくなりつつあるわけです.今後はどっしりと腰を据えて研究ができない環境へますます進んでいくのだろうから,それと比例する形で不正な論文は出現していくだろうと思います.文科省はでっちあげ論文に罰則を設けるそうですが,そもそも「研究者の倫理観を低下させたのは日本政府ではないか?」と僕は思うわけです.つまりタイトルにある「α(アルファ)」は日本政府ではないかと.しかしそれというのは言い過ぎでしょうかね.どうでしょうか.よく分かりませんが.ゆとり教育でもそうでしたが,日本政府は自分で自分の首を絞める自殺行為が多すぎではないかと思います.もしかすると政府の政策にYESを唱える学識経験者の倫理観も低下しているのかもしれません.
でっち上げ研究者に罰則 文科省が導入検討
国内外の研究者による論文データのでっち上げが相次いで発覚する中、文部科学省が大学や研究機関内部からの不正告発を受理する仕組みを整備し、不正が確認された研究者に罰則を科す制度の導入を検討していることが28日分かった。
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