自民党には失言担当が数多く在籍していますが,このたび新顔が現れました.与謝野経財相です.政府・与党内で続く消費税率の引き上げをめぐる論争について,歳出削減と税率引き上げの「どちらが先か」という質問に対し「ライスカレーとカレーライスの違い」と発言したのです.この発言の背景には谷垣財務相を擁護する構えがあるため,もしかしたら谷垣財務相も同罪かもしれません.
何が失言かというと,2つあるのです.以下に順を追って書きたいと思います.
■1つ目
国の財政を抜本的に改革するにあたって,消費税率引き上げなどは二の次三の次であって,まず絶対にやらねばならないのは支出を抑えることなのです.なぜなら,無駄遣いする子供が親に向かって「お小遣いもっとちょーだい」と言っているのと同じ事だからです.子供はお小遣いをもらえば,もらった分だけすべて使ってしまうでしょう.結局収入を増やしても支出がそれ相応に増えれば差し引きゼロなのです.確かに与謝野氏が言うように「両方やんなきゃいけない」のです.でも両方いっぺんにやる必要はなくて,まずは支出を抑えるべきなのです.はっきり言ってこれは僕の主観に基づく意見ですが,正常な国民感情ではないかと勝手に思っています.故に,与謝野氏の「ライスカレーとカレーライスの違い」という発言は失言に値すると思うのです.
■2つ目
与謝野氏は「ライスカレーとカレーライス」という例えを「微々たる違い」という意味で用いていますが,そもそも「ライスカレーとカレーライス」は大きく異なるものなのです.その証拠は2つ.
まず1つ目はここらへんを見ればすぐにわかります.例えば「佐野史郎とライスカレー」というCDは「佐野史郎とカレーライス」ではダメな理由があったはずです.だから佐野史郎は「カレーライス」ではなく「ライスカレー」の方をタイトルに選んだのです.この作品に限らず,それぞれのアーティストや著者がこだわりを持って「カレーライス」か「ライスカレー」を選択しているのです.つまり「そんなのどっちでも同じだよ」という与謝野氏の発言は,これらの著作者を冒涜するものであり,失言に値するだろうと考えられるのです.
2つ目の証拠はこちらの言及です(脇見運転).ライスカレーというのは,すなわちカツカレーとかハンバーグカレーの仲間であって,正式名称は「ライスカレーライス」なのです(カレーの後にライスが省略されている!).カツカレー(ライス)はご飯の上にカツをのせ,その上からカレールーをかけるのと同じように,ライスカレー(ライス)はご飯の上にご飯をのせ,その上からカレールーをかけた,言わば具(カツやハンバーグにあたるもの.ここではご飯のこと)が保護色なカレーライスなのです!(ホントか?w)
というわけで,言葉の定義もよく知らないくせに「ライスカレーとカレーライスの違い」などと知ったかぶりをするととんでもない事になるという例でした.それにしても,いつしかの青島幸男にそっくりです.
「ライスカレーとカレーライスの違い」 消費税で経財相
「ライスカレーとカレーライスの違いでしかない」。政府・与党内で続く消費税率の引き上げをめぐる論争について、与謝野経済財政担当相は17日、ニッポン放送のラジオ番組でこう述べ、大きな対立点はないと強調した。
writeback message: Ready to post a comment.