郵政民営化関連法案が衆院本会議で可決されました.これによって我々の生活がどう変わるのかとか,民営化は今後の日本が進むべき正しい道なのか,とかいう話はちょっと置いといて,今回は同法案が可決されるまでの道のりで起こった不可解なできごとを考えてみたいと思います.
まず僕が一番理解に苦しむのは,今さらどうして同法案に反対するのかという根本的なことです.郵政民営化は小泉首相の公約です.しかもその公約は小泉首相が首相になるずっと前から言い続けてきたことなのです.もし小泉首相が郵政民営化を行わなければ,それは公約違反ではないですか?初めから郵政民営化に反対する議員が多かったなら,小泉首相は首相になど就任しなかったのではないでしょうか.しかし現実に,我々国民はそんな彼を国会議員として選びました.そして当選後,彼は自民党総裁に選出され,2001年4月26日に”高支持率”で第87代内閣総理大臣に就任しました.この時点では国民も国会議員も,その大多数が小泉純一郎を支持していたはずです(2003年11月19日には,第二次小泉内閣の発足と共に,第88代内閣総理大臣に就任しています).
しかし今日の衆院本会議における郵政民営化法案の採決は惨憺たるものでした.賛成票と反対票の差はわずか5票.しかも自民党内から37名もの造反者が出ました.これは何を意味するかというと,選挙の時だけ,あるいは普段の国会のときだけは小泉万歳を気取っていた国会議員が如何に多いかということだと思うのです.普段は郵政民営化を支持していたのに,今になって反対票を投じているような議員がもしいたとしたら(たくさんいると思いますが),その”先生”こそが公約違反か何かで罰せられるべきではないのでしょうか.郵政民営化が正しい判断かどうかはさておき,昔から言い続けてきた公約を実行しているだけの小泉首相のやり方は,別におかしなところは一切無いと思うのでした.
そんな中,Yahoo!で見つけたこんな記事.なんですか?郵便局ファンの会って.「キャー!この郵便局超すごくな~い!?超ポスト赤いんだけどぉ~!!」とか言いながら全国の郵便局巡りでもするのでしょうか.ぶっちゃけ「既得権益を守ろうの会」だと思うのですが,”小泉首相と大多数の国民”が選んだ「郵政民営化」という道が正しいのか,それとも「郵便局ファンの会」が言うことが正しいのかは,これから自分なりに考えてみたいと思っています.少なくとも,ちょっと考えたらすぐに答えが出るほど簡単な問題ではないと思っています.
郵政法案可決、大量造反で5票差…自民の亀裂深まる
小泉内閣が最重要課題とする郵政民営化関連法案は5日の衆院本会議で、自民、公明両党の賛成多数で可決、参院に送付された。民主、共産、社民の3党は反対した。採決では、自民党の37人が反対するなど大量の造反者が出たため、賛成は233で、反対の228を5票上回る小差となった。
初めまして、Gerdと申します。最近、このサイトの存在を知り、毎回(いや、正直たまに)楽しく見させてもらってる者です。
今国会の郵政民営化法案は私も興味深く見守っていたので、今回初コメント致します。
この法案とその理念を熟知しているわけでは無く、一般の方々と認識に差異は無いのですが、無知を恐れずに私見を申しますと、私は反対でした。確かに、現在の郵便事業が規模を拡大しすぎて健全な運営を為せなくなっているのは分かりますが、何故、民営化なのかというのが見えないからです。官営が民業を圧迫すべきではありませんが、民営とすれば全てが解決するわけではありません。どれだけ損失を蒙ろうと、公共の福祉(それが大多数の利益に反しようと、一部の人びと)に利するのならば、官が主導すべきと思います。極論ですが、民営化が全てなら、国家という存在の必要性が有りませんからね。
因みに過疎地の郵便局は省令で保護するようですが、事の是非は歴史の審判に委ねられる。瑣末な一個人の意見は、後から見れば下らない盲論になるかも知れませんね。
二大政党制を望む私は、この法案が否決され、解散総選挙になればおもしろいなと思っていたのですが、可決されて少々残念です。ただ、採決において欠席者も多く、自民党内部で相当反対者もいたので、これからの展開、政界再編となるような動きを期待しております。けど、岡田じゃ期待薄だな~。国民総ジャスコ化とか言い出したらウケるけど。
最後に今回の記事内容に関してですけれども、公約違反云々は随分手厳しいと思いました。一国の宰相となるには多くの賛同を得られなければ、その地位に就くことは叶いません。だから、政治家は様々な目標を実現するために、多くの賛同を得るため一つのイメージをぶち上げます。小泉だったら「自民党をぶっ潰す」とかね。彼の宿願の一つ郵政民営化には反対もしくは納得できなくても(特に郵政族議員だろけど)、その理念には共感して小泉を推したと思うんですよ。
けれども朝鮮外交の失敗や、靖国神社参拝問題等、失政が目立ち、ポスト小泉が論ぜられるようになると、もう潜在的反対者は彼を支持する必要は無いわけですね。
事此処に至ってメディアも郵政民営化を焦点とし、議論百出となったから反対者の存在も注目されていますが、彼らは元から反対者のであって、それを公約違反というのは可哀相かなと。
勿論、だからと言って私が政治家先生を尊敬してるわけではないですし、自らの野心から手のひら返して反対に廻っている人もいます。けれども、私は、政治家ってのは政策実行者の地位に就き、政治目標を実現できるようになってナンボっていう職業と考えますので。
要はこの法案が小泉批判の道具とされた訳ですね。
この法案によって不利益を蒙る人も居るかも知れませんが、政治家は多くの民意を汲まねばならない。難しい職業ですねぇ~。
なんか取り止めが無くなりましたが、酔いながら、ただただ何か一言述べたいと思って書いたものなので、悪しからず。
すみませぬ。
色々な巻き込みを期待しております~。
gerdさん,どうも!
丁寧なコメント,どうもありがとうございました.興味深く読ませていただきました.
法案が可決されたことによる様々な変化は,数年という年月を経て結果として現れるのかなぁ,などと僕は思っています.gerdさんの言葉を借りれば,
>事の是非は歴史の審判に委ねられる。瑣末な一個人の意見
>は、後から見れば下らない盲論になるかも知れませんね。」
ですね.まさにそうだと思います.しかし”それを言っちゃーおしまいよ”なのでw,gerdさんが書いてくださったように,今の時点で考えられることはちゃんと考えるべきですよね.だから僕もこれから時間をかけて考えてみようと思っているのです.
>最後に今回の記事内容に関してですけれども、公約違反云々
>は随分手厳しいと思いました。
なるほどw.いや,これは半ば思いつきで書いた文章でして,心底激怒しながら書いた文章ではないことをまずご理解ください.gerdさんにご指摘を受けたこの部分は,言わばこのエントリーの”コア”なので(と僕は思っているので),そこを見事に且つピンポイントに指摘されたものだから,gerdさんのコメントを読んで苦笑してしまいましたw.と同時に,「ちゃんとエントリーを読んでくれているのだな」という嬉しさも感じた次第です.ありがとうございました!「公約違反云々で彼らは罰せられるべきかどうか」についても,今後しっかり考えてみたいと思っています.ただ少なくとも今の時点では,やはり彼らに好感は持てません.gredさんが仰る「潜在的反対者」は,どうしても卑怯に思えるのですよね.それとも政治とはそんなものなのでしょうか・・・.
話がそれますがw,最後に僕の小泉純一郎観を少し書きたいと思います.彼は最近の総理大臣の中では希に見る働きを見せてくれていると思っています.自衛隊派遣や靖国問題などいろいろありますが,すべてを総合的に見たら,ここまでやれる国会議員は現在彼以外にいないのではないでしょうか.うるさい野党陣営がいざ総理大臣になっても,小泉首相ほどの働きはきっとできないでしょう.半ば暴動が起こりながらも自分の信念を貫き通して改革をすすめることなど,民主の岡田さんには到底無理な所行だと思っています.僕は小泉首相が最良とはいいません.でも決して最悪でもないと思っています.悪か,もしくは良だと思うのです.しかし解散総選挙になり首相が誰かと交代したら,最悪になる可能性は多々あります(最良になる確率は低いでしょう).小泉政権はもうだいぶ長い間続いていますが,このご時世の中,もう少し続くべきじゃないかとも思ったりしているのでした.
「「キャー!この郵便局超すごくな~い!?超ポスト赤いんだけどぉ~!!」とか言いながら全国の郵便局巡りでもするのでしょうか.ぶっちゃけ「既得権益を守ろうの会」だと思うのですが」
冴えまくってますね。上記の部分に笑いました。みんな公社化という中途半端な途中段階で満足しているみたいですが、ここまで来たら民営化しかないと思います。でも、テレビの街頭インタビューで聞いたおじさんのコメントが一番印象的でした。「あの法案ならどっちだっていいだろ。」
僕にも反対派の行動は単なるパフォーマンスにしか見えません。もし、これで自民党が反対派を厳しく罰すれば面白くなりますけどね。
Richstylesさん,どうも!
「超ポスト四角いんだけどぉ~!!」にするかどうか迷ったんですが,「赤いんだけどぉ~!!」で正解でしたか?w
このエントリーの冒頭で書いたとおり,僕はこのエントリーで郵政が民営化するべきか否かを議論する気は全くないのですが,Richstylesさんが仰るように,じゃあ逆に,いまになって急に小泉首相が,「やっぱり民営化するのやめるわ.だって反対多いし・・・」とか言い出したら一体どうなるのかは興味のあるところですw.
テレビの街頭インタビューで僕が聞いた印象深いやりとりは・・・
Q:郵政民営化をどう思いますか?
A:よく分からないけど,今の郵便局に不満はありません.
これは見た感じ70~80歳くらいのおばあちゃんの回答なのですが,なんだか大多数の日本国民を代弁しているかのように聞こえた次第です.でも僕は,今のところはその大多数には片足をちょっと突っ込んでいる程度で,どっぷりは漬かっていませんけどねw.どっぷり漬かるか,やっぱりやめるかは,これからじっくり考えていきたいと思っています.
こんばんは。
今回の衆議院通過は本当に僅差でしたね。
「郵政民営化=小泉首相の公約」についての件は、全く同感です。連れ合いと「この造反者って何?」都合のいいときだけ同じ党員で・・・なんて話しておりました。
郵政事業の民営化は、全国エリアに広がった事業だけに、儲かる部分もあれば、どうにもこうにも採算が合わない・・・その矛盾が解決されればいいのですが、難しいでしょうね。
おーちゃんさん,どうも!
造反者を「けしからん!」と思うか「まあ仕方ないよねぇ」と思うかは人それぞれみたいですね.まあ様々な答えがあって当然の問題ですから不思議ではありませんが,でも僕なんかからすると,おーちゃんさんと同じように,やはり造反者が出たことや,法案が僅差で可決されたことは理解に苦しむものです.
郵便局って,ぶっちゃけ採算を考えたらやっていけないですよね.某チェーン店は「宗谷岬に出店しても採算が合わないから,初めから事業展開しない」と言えますが,郵便局はそんなわけにはいかないのです.もしかしたら新宿の郵便局の1/100くらいの利用者数かもしれませんが,宗谷岬にだって郵便局は絶対に必要なのです.だからおーちゃんさんが仰るような矛盾は,民営化されても無くならないのではないかと思います.というか,それは矛盾ではないのかもしれませんね.「もともとそうゆうものなのではないかな?」とも思いました.
このような「民営化されたら何がどう変わるか論」は面白いですね.今後も注目していきたいネタ(テーマw)の一つです.
TB送らさせていただきました。
こちらでは最近、都議選などもあり、
政治についてはいろいろと言いたいこともありますが・・・。
今後ともよろしくお願いします。
mal君,どうも!
こちらからもTB送らせていただきました.最近はTBに関していちいちうるさいブログサイトが増えてきて,非常にうざったく思っている次第です.しかし僕のブログは,あきらかなスパムでない限り広く受け付けていますから,これからもお気軽にTBください.
政治というのは,我々が生まれる前から,いろんな人が,いろんなところで,いろんな事を言って,いろんな議論がなされてきているのに,未だに数十年前と同じような議論がなされています.つまり何も進歩していないわけです.「今時の若いヤツは」というセリフが数十年に渡り生き続けているのに似ています.でもだからといって「何を言っても変わらないなら言うだけ無駄.言わない方がいい」というのは間違っていると思うのです.それは「何も言わない」と言うことは,「それに納得している」と見なされても文句は言えないと思うからです.少しでも納得できないことがあるなら,少しでもいいから納得できないことを表現するべきだと僕は思っています.そして僕の場合,その媒体がブログなのです.mal君の意見も楽しみにしていますよ~!w
こちらこそ,今後ともよろしく!
世襲の公務員なんて昔の貴族の化石みたいなもの。
いい身分だと思います。
誰が今まで何の理由で温存してきたんでしょう。
一番の黒幕ってやはり、天皇後継問題でも男系を支持する某宗教系なんでしょうかね。
この宗教には過去にも泣かされた人は多いはず。
涼しい顔して、自分たち以外はすべて邪教として魔女狩ってきたんです。
国民は民営化を支持しない!っていう政治家、逆に言えば支持する者は国民ではない!っていうことかしら?これはまさにあの宗教の邪教感そのもの。
日本は本当に歴史の真実を学び、郵政問題、それに絡む天下り族の既得権問題の根深さを知るべき。
徹底的に寄生草を除草するには、どこまで歴史を遡ればよいのか。
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