赤ちょうちんが居酒屋の代名詞的存在となっていることはあまりにも普通すぎて特に気にならないのですが,一度気になると今度は逆に忘れられなくなります.こんな時はウィキペディアだと思って調べたのですが,居酒屋の店頭に赤提灯が掲げられるようになった経緯についての言及はありませんでした.他にもウェブを調べ上げましたが,残念ながら的を射た回答は得られませんでした.というわけで,ここからは僕の推測です.
時代劇を見ても分かるように,「飲み屋に赤ちょうちん」は,恐らく随分昔から続く日本独自の文化なのです.江戸時代は今で言う電飾なんて無かったわけですから,それに代わるとにかく目立つものを店頭に置きたかったのでしょう.そこで取り上げられたのが当時の電灯である「ちょうちん」だったのです.しかも単なるちょうちんでは目立たないので,とりあえず赤く塗られたのです.赤いちょうちんは当時としては画期的だったに違いありません.瞬く間に「赤いちょうちん=飲み屋」というイメージが定着し,それが今日まで続いているというわけです.もしかすると「赤いちょうちん=祭り」というイメージがすでに当時の人々の中には存在していて,それを踏まえた「赤いちょうちん=飲み屋」だったため,加速度的にそのイメージが人々の間に定着したのかもしれません.赤いちょうちんを含まない関係「祭り=酒(飲み屋)」が成り立つことからも,この推測が単なる推測に終わらないことが示唆されるのです.
赤ちょうちんの現代版は,白木屋・魚民・笑笑で知られるモンテローザグループの店舗,つぼ八,和民,村さ来,養老乃瀧,それから焼き鳥で知られる大吉の看板などに見ることができます.惜しいのがやぐら茶屋.若干オレンジっぽいのです(というか色あせたっぽい.昔は赤だった気もするのですが・・・).ウェブにある写真が古すぎるのも惜しいのです(だからなおさら看板の赤が経年変化で色あせてオレンジっぽくなったように思えるのです・・・).まあそれは別にいいのですが,とにかく江戸時代は赤いちょうちんに黒い墨汁で店の屋号などを書いたはずですから,赤地に白文字(例えばつぼ八)はアドバンスタイプで,赤地に黒文字のスタイルを保っているところ(例えば養老乃瀧)はネイティブタイプと呼べるのかもしれません.あくまで推測ですが.
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