STVニュースによれば,コーヒーの値段が徐々に上がっているらしいのです.同記事ではその背景には3つの理由があるとし,以下のように言及しています.
コーヒーが値上がりするわけ
1.世界的な原油価格の高騰.
2.アメリカを襲ったハリケーンの被害.
3.中国の経済成長.
しかし,実はここにもう2つほど理由が加わると思うのです.1つは2004年12月に起こったスマトラ沖地震による被害.もう1つは今月27日に起きたジャワ島地震による被害です.インドネシアは世界有数のコーヒー産地の一つですが,そこが2度に渡って壊滅的な被害を被ったのですから,それがそっくりそのままコーヒーの価値に影響を与え,価格に反映されても不思議ではないのです.
地震によってコーヒー農園が被害を受ければアウト.仮にコーヒー農園は無事だとしても,そこを管理する人間が被害を受ければアウト.電気や水道などのインフラが被害を受けてもアウトなのです.僕がよく行く珈琲店のマスター曰く,今日・明日に影響が出てくるわけではないが,1年後やそれ以降の将来において,この2つの地震による被害はコーヒー業界に大きく寄与してくるだろうということでした.インスタントコーヒーや缶コーヒーの値上がりも考えられるし,生産コストと売り上げのバランスがとれなくなったなら,商品そのものが姿を消すかもしれません.コーヒー好きとしては,実は危機的状況なのです.
この状況を打破すべく人々が考えることといえば,インドネシアで採れるようなコーヒーをインドネシア以外の場所でも生産できないだろうかとか,1本の木から採れるコーヒー豆の量を増やせないだろうかとか,いわゆる品種改良系の策だと思われます.もちろんこれもいいのですが,インドネシアでこれまでコーヒーを栽培し続けてきた人と,その人によって支えられてきたコーヒー農園を被災前より恵まれた環境におくことはできないだろうかを考える方が人道的であるし,自然の恵みを得る者として当然の思考だと僕は思うのです.品種改良というのは,言ってしまえば人工的なものを作り上げる作業ですから,それによって生まれたコーヒーがいくらすばらしいものであっても,結局それは作り物でしかないわけで,どこか寂しいものを感じずにはいられないのです.
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