Sep 21, 2007
格差はダメで多様性は良いという考えについて
格差と多様性の違い.それは,前者が「自分の努力や意志ではどうすることもできない他律的に決められた社会の枠組み」であるのに対し,後者は「自らが選択できる自律的なものである」という定義は何とか理解できます.しかし,著者がこのコラムで結局何を言いたいのかは分かりません.著者は,これからの時代,国家も企業も多様性が求められる時代だから,「格差」を「多様性」に転換することや,「個を活かす」社会作りをしていくことが必要であると述べています.ということは,ある人が自分の価値観に基づくライフスタイルから非正規雇用を選択した場合でも,ワーキングプアにならないような雇用体制を整えていかねばならないということでしょうか(つまり非正規雇用を奨励し,それは職業選択の自由なのだから・・・と結論づける考えでしょうか).
非正規雇用と正規雇用の労働者の待遇が全く違う理由は多々あるでしょうけど,ここでは「責任の重さ」に基づくと仮定すると,もし非正規雇用でも正規雇用と同等の待遇を得られることになった場合,多くの人は非正規雇用を選択するといったことにはならないでしょうか(だってその方が楽に安定した生活をおくれるわけですから).もしそうなれば,多くの人が責任感の無い仕事をし,正規雇用者は「我々は一体何のために責任を強いられながらストレスの中で働いているのか?」と疑問を持ち,ストライキを起こしたりして,その結果,日本社会は崩壊していきはしませんか?
「個を活かす」社会作りをしていくには,「個を教育することができる社会作り」が必須だと思います(まさに米百俵の精神).しかし,いくら景気が上向きになってきたとはいっても,そのことを実感できないこのご時世の中で,個を教育し,個の能力を向上させ,引き出していけるだけの余裕を持った企業がどれほどあるでしょうか.これは経済学に対して全く素人な僕の意見ですが,順番としては,まず非正規雇用の原則的な廃止により企業力を向上させ,それによって社会全体の活力を向上させ,次に「個を活かす」社会作りをしていく,ということではないかと思います.即効性の無い案だとは思います.でも足下がふらついたまま即効性を狙っても無意味と思います.
「格差」と「多様性」 - 悪い“違い”・良い“違い”
少子高齢化が進展し、これから本格的な人口減少時代を迎える日本は、規制緩和をはじめとした徹底的な構造改革が求められている。あらゆる分野で市場原理が導入され、効率的な社会経済の運営が不可欠だ。しかし、その結果、所得格差、雇用格差、情報格差、教育格差、地域格差など、多くの「格差」が発生して、日本は格差社会になりつつあることも事実だ。先の参議院選挙でもこの格差問題がひとつの大きな争点になったが、市場競争のなかでさまざまな“違い”が発生するのは当然の帰結でもある。
wikieditish message: Ready to edit a entry.
A quick preview will be rendered here when you click "Preview" button.