Sep 15, 2006

英会話力を身につけたければまずボビーオロゴンを見習え

ウノウラボの「海外経験のない典型的理系人間が日常会話レベルの英語を話せるようになるまでの道のり」を読みました.そして共感しました.僕も高専出身なので境遇は尾藤さんと似ています.高専は専門教科が重点的に授業される一方,英語の授業は適当なので,尾藤さんの言及通り僕の英語能力も中学止まり.25歳まで外国へ行ったこともありませんでした.大学院での研究の関係上,度々外国へ行かせてもらうようになりましたが,それはつい最近の事です.今でこそ電話でタクシーを呼んだりレンタカーを借りたりするくらいの英会話力が身に付きましたが,振り返ってみると「ある山」を越えてから,英会話力が急速に伸びたような気がするのです.ちなみにこのエントリは,僕の経験に基づいた主観と思い上がりで書いています.

ある時僕は,ろくに英会話もできないのにアメリカ(と言ってもアラスカの田舎ですが)に1人で1ヶ月滞在することになりました.滞在先はB&Bで,毎日入れ替わり立ち替わりいろんな人がやってきました.長期滞在者はタダでさえ珍しいのに,日本人ということで更に珍しがられ,とにかくいろんな人に話しかけられてはグチャグチャな英語で必死に対応したのです.そんなある夜,僕はなんと人生で初めて英語で夢を見たのでした.夢の中では空も飛べるはずなのに,悲しいかな夢の中でも僕の英語はカタコトでした.それはそれはうなされました.しかし,いま思えばこれが「山」だったのです.この山を過ぎてから,自覚できるほど英会話力はアップしました.自分が言いたいことが相手に伝わるし,相手の言っている事が分かるようになりました.僕はギターを弾くのですが,ギターというのは昨日まで押さえられなかったコードが,今日になって急に押さえられるようになったりするのです.英会話の上達は,まさにギターのそれに似ていました.しかも一度山を越えてからは,英語に触れる機会が無くてもあまり忘れないのです.これもギターに例えることができます.一度ある程度弾けるようになってしまえば,1ヶ月弾かなくても忘れません.スキーだってスノボだって,普通の人は年に数回しかやらないのに,ある程度滑れるようになれば翌年になっても滑り方を忘れていませんよね.それと全く同じだと思います.

日本人である我々が日本語を正しく喋っているとは到底思えません.平気で「凄い感動した!」とか言いますし(正しくは「凄く感動した」でしょう).母国語である日本語すらまともに喋れないのだから,外国語である英語をまともに喋る事など出来るはずがないのです.つまり間違って当たり前なのです.極端な話ですが,「I go to school tomorrow」で未来形になるし,「I go to school yesterday」で過去形の文章になります.そして相手には未来形の文章・過去形の文書として伝わります.英語を書く場合はこれではダメですし,ある程度英語に慣れてきたらwillやらwentやらを使っていく必要はありますが,最低限の話として,会話の場合は文法よりその場の雰囲気を読む方が大事だと僕は思います.自分が相手に何を伝えたいのかをはっきりさせ,相手が何を自分に伝えたいのかを正しく察することができれば,自然と会話は成立します.「goの過去形ってなんだっけ・・・」とつっかえて会話が成り立たないなんてアホらしいと思いませんか?これを「アホらしいと思わない」マジメな人ほど,英会話ができない傾向にあるのではないかと思います.そうゆう人はボビーオロゴンを見習うべきでしょう.恥ずかしがらず堂々と喋るという点でもボビーは最高の手本です.日本人は分からないことや困ったことがあると照れ笑いをしてごまかそうとしますが,外国人からすると「こいつは困っているのになぜ笑っているんだ?キモチワルイ!」という見方をされる,というようなことを聞いたことがあります.そのような時は自然と声も小さくなりがちですから,照れ笑いをせず,何で自分は困っているのかをはっきり言わなければならないのです.ボビーのように間違いを恐れることなく,「ババアムカツクンダヨ!」とかいいながら.

僕が英会話のトレーニングに絶対的に有効だと思うのは,尾藤さんがシャドーウィングという言葉で触れている練習だと思います(シャドーウィングという言葉は初めて聞きました).日本語でもそうですが,会話の中でよく出てくる単語やフレーズというのは思いの外限られているのです.web2.0の代名詞の一つであるtagで例えれば,大きなフォントで表されるものがそれに当たりますが,これらを丸暗記してしまえばいいのです.いわゆるひな形の暗記です.中学校で習った挨拶「How are you? Fine thank you」というやりとりをしている外国人を僕は見たことがありません.では外国人はどんな挨拶を交わしているのでしょうか.それを調べ,マネすればいいわけです.英文をたくさん読んで,よく出てくるフレーズを真似るのも良いと思います.ウェブサイトなら,CNNとかよりもBoingBoingなど,ちょっと面白い系の方が取りかかりやすいかもしれません.まあ自分の興味のある内容を載せたサイトがいいでしょう.僕は立場上英文の科学論文を読む機会が多いですが,論文英語は日常会話であまり使えないものが多いので(特に単語),英語のウェブサイトを良く見るようにしています.

もう一つ僕が有効だと思うトレーニングがあります.これは何かの本で読んだ方法なのでご存じの方も多いかもしれませんが,例えばジャングルの奥地に住む近代文明を知らない人類がいたとして,そんな彼らに我々の身の回りにあるモノをあなたが口頭で(もちろん英語で)説明するのです.具体的に言うと,テレビを知らない人に対し,テレビというのは一体何なのかを英語で説明するのです.テレビが難しかったらリンゴなんかでも構いません.「リンゴというは果物で,皮が赤くて身は白っぽく,味はちょっと酸っぱいけど甘くて・・・」みたいな感じで.するとリンゴを説明された人は「果物って何?」とか「皮って何?」とまた質問してくるので,今度は果物や皮について説明するのです.とにかくこれの繰り返し.複数人でやれば楽しく英語に触れることができるでしょう.一人でぶつぶつやってもなかなか面白いですけどね.

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