May 25, 2007
分かりにくく奥ゆかしい「察する文化」
目は口ほどにものをいう?(via スラッシュドットジャパン)は,確かに面白いとは思いますが,各コメント欄にもあるように,「目は口ほどにものをいう?」についての日本人とアメリカ人の差異は,顔文字(emoticon)では説明が付かないでしょう.日本のemoticonは2バイト文字の使用により,単に欧米の顔文字と比較して表現の幅が広がっただけと考えるのが自然ですから.
引用元の主旨からちょっと話はそれますが,日常会話の中には日米の「目は口ほどにものをいう?」の差異が如実に現れています.アメリカに行けば分かりますし,わざわざ行かなくても日本国内でアメリカ人と話せば分かりますが,彼らはとにかく良く喋ります.自分にとって良いことも悪いことも,いちいち言わなくても良いことまで,とにかく口に出して表現する.喋らない奴は居ないに等しいという感覚です.なだぎ武と友近のディランとキャサリンが良い例でしょう.「今から自転車から降りるぞ」とか,別に言わなくてもいいことですからね(でもビバリーヒルズ青春白書では言ってそう).
ところがこの感覚はアメリカ人だけに見られる特殊なものではなく,世界を見渡せば,どちらかと言うと「目は口ほどにものをいう」と考えている日本人の方が特殊だったりするのです.中国人も韓国人も良く喋るし,ヨーロッパやオセアニアの人々も話し好きです.以下,言語の問題は無いとして書きますが,食事の際,何も喋らずただ黙々と食べ続けるのは日本人だけです.これは「食事の時くらいは黙って食べなさい」という,子供の頃における親からの躾が原因である可能性が高いです.でも日本で良いとされるマナーが世界で通用するとは限りません.少なくとも食事中に何も喋らないのは,欧米では良く思われないようです(こいつは何で黙っているのか?つまらない奴だな.機嫌が悪いのか?もしくは具合でも悪いのか?と思われたりする.でも日本人は「そんなこと別に言わなくても分かるだろ?」という意識で,あえて声に出さない).
「それくらい言わなくても分かるだろう」とか「空気読めよ!」とか言ってるようでは,これからの国際社会を生き抜いていけないのではなかろうかという印象です.もちろん欧米諸国にも「雰囲気を察しろ」という考え方はあるでしょう.ただ日本と比べて,察することを強いられる機会が少ないのではないかと思うのです.だから極端な場合は,日本人以外の人に「空気読めよ!」と言っても,「だったら今の空気を説明しろよ!」と逆ギレされるかもしれません.しかし,なんだかんだ言っても,結局は「言わなくても分かるでしょ」とか「場の空気を読む(察する)」という考え方は,日本に古くから存在する良き文化なわけで,いわば「日本人らしさ」の源です.だからすべて欧米化すれば良いというわけにはいきません.この辺りは難しいですが,まあケースバイケースでやっていくしかないのでしょうね.
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