Jul 08, 2006

代用チョコレート「グルチョコ」のグルとは?

グルチョコとは戦時中における代用チョコレートです.戦争でカカオの輸入がストップしたため,ユリ根やイモを原料として作られました.グルチョコの「グル」はグルコースのグルです.ウェブを見ると「グルコース=でんぷん」という表記が目立ちます(例えば,こちらこちらのサイト).ところが,辞書を調べればすぐ分かることですが,グルコースにでんぷんという意味はありません.でんぷんはスターチ(starch)で,グルコース(glucose)はブドウ糖です.

しかし明治製菓のウェブサイトでも「グルコース=でんぷん」という表記があることから,単純な間違いではないことがうかがえます.こうゆうときは,Wikipediaが第一近似的な回答を得るツールとして便利なので,早速使って検索してみたのですが,僕が化学に疎いため詳しいことは分からなかったものの,グルコースはでんぷんの構成単位であることが分かったのです.簡単に言えば,でんぷんというのは多数のグルコース分子の結合によって成り立つ高分子である,ということでした(たぶん).

以上をまとめると,つまりカカオの代わりに多数のグルコース分子の結合によって成り立つ「でんぷん」が使われたチョコレートが「グルチョコ」である,ということになります.非常にややこしいですが,でんぷんの構成単位を商品名に持ってきているからややこしい訳で,素直にでんぷん(スターチ)を商品名に取り入れ,例えば「スタチョコ」と命名されていたなら,もっと簡単な解釈で済んだはずです.なぜスタチョコにしなかったのかは謎です.チョコを星形にして「スターチョコ」みたいにした方が,子供にはよく売れたのではないかと思うんですけどね(戦時中の話なので,基本的に物が売れない状況だったのかもしれませんが.星形に加工するのも面倒くさいですしね).

とはいうものの,分子レベルの情報が商品名に盛り込まれている辺りにはちょっと惹かれます.食べてみたいですね.化学の問題で「でんぷんの構成単位を一つあげよ」という問題が出たら,くれぐれも「グルチョコ」と答えないようにご注意ください.

<参考リンク>
チョコレート
グルコース
でんぷん
第2回「虫下しチョコレート」の巻(「グルコース=ぶどう糖」と記載されています)

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