Nov 23, 2005
情報のリンクから生まれるひとつ上のアイディア
常に新しいものを生み出したり,新しい考え方を提案したりして,それを世の中に提供していく人々を一般にクリエーターと呼びますが,そうゆう意味では研究者も立派なクリエーターなのだと思います.「アイディア力」とか「ひらめき力」があるか否かは研究者にとって死活問題で,逆にそうゆう力が備わっていれば,とりあえずは研究者としてやっていけるのだと思います(細かく言えばいろいろありますけどね).ところが自己分析してみると,どうやら僕にはそうゆう力がないので,ではどうするかというと,人に相談するのです.それも自分と同じようなことを研究している同業者ではなく,同じ研究者でも他分野で活躍する方々になるべく相談にのってもらうのです.独自で調べ物をするにしても,自分の専門分野にクリティカルに合致する論文ではなく,ちょっと違ったアプローチから同じテーマを攻めている論文を読んだりします(もしくは全く他分野の論文か).これは何も論文に限った話ではなく,雑誌,ウェブサイト,ブログなどなど,とにかく幅広く情報収集を行います.
僕の少ない経験から言うと,他分野の人間が繰り出す質問には見当はずれなものが非常に多いです.またその内容も,それを専門としている者からすれば幼稚なことが多々あるのです.ですが時として,こちらが考えもしなかったようなことをズバッと指摘されます.そのような指摘・アドバイスを受けたとき,脳天からつま先まで電撃が走り,うまくいけばそのままブレイクスルーへと繋がるのです.過去にそうゆう経験を何度かしました.ちなみに,大手自動車メーカーは,新車のデザインを決定する際に他業種の雑誌を机の上に並べ,皆でそれを見ながら会議を行うのだそうです(真偽は分かりませんが.そして詳細は失念しましたが...orz).でもそのやり方が意味することは,僕にはよく分かる気がします.
他分野の研究者というのは,他分野といえども研究者ですから,自分の専門外の質問を受けたとしても,それを自分の専門分野の事柄にリンクさせて返答してくることが多いです.そうゆう能力を多分に持ち合わせているのです.故に,返答を受ける側(質問をした側)も,返答を自分の専門分野にリンクさせながら聞き取る必要があります(1回のQ&Aのやりとりの中で2回コンパイルが必要,みたいな).これに限らず,様々な場合において,複数の情報を自分が求める事柄にリンクさせて考察する能力というのは,「アイディア力」や「ひらめき力」と同じくらい重要な能力であるように思います.もちろんたくさんの情報の中から不要な情報を削除したり,間違った情報を見抜いたりする能力も重要だと思います.で,これを手軽に鍛えることができるツールというのが,実はブログだと僕は思うのです(”ブログは終わった”と勝手にブログを殺しておいて,それを29manさんに正していただいた経緯があるので恐縮ですが...).あるニュース記事をテーマとし,それをかみ砕いて理解し,独自の視点で考察していく.このとき,他のニュースをリンクさせながら(組み合わせながら)論じてもいいでしょう.こうやって書くと簡単そうですが,実は相当難しいと僕は思っています.自分でも未だにうまく実行できていません.でも続けることでそういった能力が鍛えられ,下手くそなりにも自分の色を持った独自の論考が可能になってくるような気がしています.
というわけで,以下,繰り返しになりますが最後に.同じ松阪牛100gをプロの料理人と素人が調理した場合,プロの料理人が調理した方が美味しく仕上がる確率は明らかに高いですが,2人のプロの料理人が同じ松阪牛を調理した場合,どちらも同じくらい美味しいけど,味や見た目は全く異なったものになる確率が高いのです.つまり1つの素材を生かすも殺すも,またはどのように生かすかということも,すべては人それぞれなわけで,そこで生まれる差というのは,すなわちアイディア力なのではないかと思うのです.これに経験量や情報量もプラスされるでしょう.アイディアは,少ないデータベース(DB)の上に構築されるものより,たくさんの情報が組み込まれたDB上に構築されるものの方がより多様性を含むと思うのです.このDBというのが,すなわち経験量や情報量なのだと思います.故に,自分の専門にとらわれず,多方面から情報を収集して,それを自分の専門(自分が求めている答え)にリンクさせて考えるということが,ひとつ上のアイディアを手に入れるための一番の近道なのではないかと思います(ものすごく遠回りに聞こえますけど,実はこれが最短ルートであるような気がします).つまるところ,21世紀にもなってローテクもいいところなのだと思いますw.コンパイルとかDBとか,なんだか横文字満載でお送りしましたが,ひとつ上のアイディアを手に入れるまでの道のりというのは,実は激しく地味なのだと思います.というか,あくまでも僕の場合ですけども.他の方はどうやっているのだろう.確かに気になります.
29man loves アイディアマン コンテスト開催!
良いアイディアが出るまでの確率とスピードを高めるためにはどうすればいいのか?
その答えは自分で見つけなければいけないのだけど、他の人たちはどうやっているのかは凄く興味があります。それが世の中でヒット作品を出しまくっている人気クリエイターのやり方だったらなおさら!喉から手が出るほど知りたいっす!
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