Jan 25, 2006

「とんでもないです」はとんでもない誤用

最近は日本語ブームで,間違った日本語を正すようなテレビ番組をたくさん目にします.といってもテレビはあまり見ていないので,どのような言葉や単語を正しているのかよく分からないのですけどね.今日訳あって一時帰宅したところ,徹子の部屋に作家の阿川弘之さんが,TVタックルでもおなじみの娘の阿川佐和子さんと共に出演しているのを少しだけ見ました.僕が見たときは,弘之氏が間違った日本語の使われ方について言及されていました.

(謙遜して)とんでもないです.
(会社やパソコンを)立ち上げる
(友達などに向かって)俺の生き様を見ろ!

弘之氏曰く,これらはすべて間違った日本語なのだそうです.

■とんでもないです
「とんでもない」の丁寧語は「とんでもないです」だと思われているが,実は「とんでもないことでございます」が正しい.よって「とんでもないです」は間違っている.

■立ち上げる
「立ち上げる」は他動詞と自動詞の組み合わせであるため日本語としておかしい.会社を立ち上げると言いたいなら「会社を設立する」と言うべきだし,パソコンなら「起動する」である.「立ち上がる」は正しい用法.

■生き様
そもそも「生き様(いきざま)」という言葉は日本語にはない.似たような言葉で「死に様」があるが,これは日本語として正しい.ただ本の中には「生き様」と書いて「いきよう」と読ませているものはある.

とまあこんなような具合でした.ただ「日本語というものは日々進化するものなので,本来なら誤用であるものも最近の字引には掲載されてしまっている.故に最近の使われ方として必ずしも誤用とは言えないかもしれない.しかし本来の日本語が持つ意味としては明らかに誤用である」というようなことも言っておられました.まあその通りだと思います.

上記3つの日本語は,日常の中で僕もよく使っていました.このブログの中にも同様の誤用がたくさん見つかるだろうと思います.正しい日本語の定義は日々変化するとはいえ,これからは日本語が持つ本来の正しい用法を心がけたいと思いました.それと,ちょっと話は逸れるのですが,母国語である日本語ですらこのように正しく使えないのだから,僕が英語を話したり書いたりする時に何かおかしな言い回しをしたとしても全然恥ずかしいことではないのだと思った次第です.開き直って自分のミスを肯定しているのではありません.そうやって気楽な気持ちで英語に接する事ができるということは,英語の上達に極めて重要であると再認識したまでです.

<関連リンク>
鉄人!?徹子「100歳まで!」“超長寿”宣言


Posted at 15:07 in 主張・考察・その他 | Permalink | 4 Comments | | edit

Comments

「立ち上げる」という言葉は誤用、というのとはつっこみどころが間違っていると思われます。
エラーダイアログが表示された時に「PCに怒られる」とか言ったりしますが、それと同じ感覚で用いているものかと。
「物を生き物みたいに扱う言葉」であり、わざとそいういう表現にして、やわらかい印象を与える為に用いているものだと思います。私もそういう意図で用いていますし。

Posted by trace at 2006/01/29 (Sun) 16:37:05

僕も「PCを立ち上げる」と言いますし,物を人のように扱う言い方は「擬人法」というものがあることからも間違いではないのだと思います.

で,結局僕もよく分からないのですが,僕は阿川さんがおっしゃることというのは,traceさんがコメントされているような現代社会における日本語の使われ方のことではなくて,元々の使われ方の事を指しているのだと理解しています.「物は物として扱うことが本来正しい」ということなのではないでしょうか.また対象物が物でなくとも,それ相応の言い方というのがありますから,それをむやみやたらに崩す必要はないということなのだと理解しています.例えば「花に水をあげる」という言い方は誤用です.正しくは「花に水をやる」なのです.「犬にえさをあげる」は「犬にえさをやる」です.これが本来の正しい使い方です.

ただ,エントリー本文中にも書きましたが,こういった誤用は現代社会においては必ずしも誤用といえない場合があります.国語辞典から消える言葉もあれば新しく増える言葉もある.時々刻々と日本語は変化しているわけで,あと数年後には「犬にえさをやる」が誤用として認知される日が来るかもしれません(特に変な動物愛護団体がうるさそうw).

Posted by cozymax at 2006/01/29 (Sun) 17:49:56

その番組で「間違い」とされていたのは「とんでもございません」です。「とんでもない」は大丈夫とのことでした(「とんでもないです」との言い方はしてなかったような‥‥)。

いずれにせよ、旧来の「日本語」では「間違い」という話ですけどね(私個人としては、言葉は変化していきますから 先のような言葉も やむを得ないと思ってますが。「立ち上げる」はともかく、「生きざま」はなるべく使わないようにしたりします)。

突然の書き込みで失礼しました。

Posted by 暇人#9 at 2006/01/30 (Mon) 03:45:52

『「物を生き物みたいに扱う言葉」であり、わざとそいういう表現にして、やわらかい印象を与える為に用いているもの』云々は的外れです。たとえそうであっても、趣旨からすれば"立ち上がらせる"が正解ということでしょう。

ただ、誤用は既に脱し、慣用から正用の段階に入った感があります。言葉の乱れに固執(コシュウ)している方に限って、誤・慣・正を勝手に線引きしている傾向にあるようです。(コシツでも可とするのは多数決?)

それよりも、糸偏の左下は「小」か「ヽヽヽ」かどちらが正解なんでしょうか。気になります。

Posted by なごや at 2007/11/13 (Tue) 21:21:57
[ 4 Comments ]
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