Jun 04, 2007

地球の悲鳴「極地氷解特集」

ナショナルジオグラフィックで,極地の氷が地球温暖化により急速に融解している事についての特集が組まれています.写真が3,4ページ掲載されている程度なら買わないつもりでしたが,約40ページにも渡る大がかりなものだったため買ってみました.いつもの事ながら,本当に写真が綺麗です.

この特集は「地球の悲鳴 BIG MELT -氷の大地が消える」と題され,北極の氷河・氷床および海氷,ヨーロッパやアジアや南米の氷河,南極の氷河・氷床が取り上げられていますが,メインは北極です.これは北極の方が南極より温暖化の影響が出やすい事と,人間が行きやすい事に依拠していると考えられます.まあそれはさておき,氷河の著しい後退は,同じような写真を何度も見ているにも関わらず,やはり衝撃的です.何よりこの本の表紙を飾る,グリーンランド氷床上を荒々しく流れる融解水による川は,見る者に大きなインパクトを与えます.アイスランドのある氷河は,たった半年でその様子がガラリと変わりました.ボーフォート海に張り出した厚さ2メートルを超える定着氷(海氷)は,表面が気温の上昇により融解し,氷上に水たまり(melt pond)を形成する期間が長くなりました.氷河にしろ海氷にしろ,表面に水がたまれば反射率が低下するため,日射をより効率的に吸収するようになります.という事は・・・さらに融解が進むのです.

地球温暖化というのは,重さ十数トンの大型トレーラーが暴走しているのと同じで,急には止める事ができません.つまり今取り組んでいる温暖化対策の結果は,1年や2年といった短い時間スケールでは現れません.結果が出るまでは,恐らく100年とか200年くらいの時間が必要と思われます.その頃には我々は生きていませんが,それでも氷河の涵養が再び始まり,海氷面積(体積)が1950年頃の数字にまで戻ればいいと思います.2100年か2200年の世界において,極地氷解を危惧するこのナショナルジオグラフィックの特集を笑い話にする事が,今を生きる我々に与えられた使命である気がします.もし笑い話にできたなら,この特集号には相当なプレミアがつくはずですから,とりあえず大事に取っておく事にします(ってそんなわけないか・・・).

Big melt by National Geographic
詳しい内容は,ナショナルジオグラフィックのウェブサイトでどうぞ.




Posted at 23:38 in 主張・考察・その他 | Permalink | No Comment | | edit

Comments
[ No Comment ]
Post a comment

writeback message: Ready to post a comment.









Remember the above info?
管理者用コメント編集:
パスワード: