Oct 12, 2005

ハゲの泣き所をつくプロペシアのリスク

飲む発毛薬「プロペシア」のニュースがテレビで流れたとき,僕は散髪屋で髪を切っていました.それはそれは気まずい空気が流れたわけですが,何も見なかったかのように美容師さんは仕事を進め,僕は違う話題を提供したのでした.いわゆる「ハゲ系」の話は無視できないのですが,このプロペシアは別の意味でも無視できない医薬品だと思います.

まずひっかかるのがその値段.1錠250円で保険は利きません.次にひっかかるのは服用しなければならないということ.頭皮に塗るだけならいいですが,体内に錠剤を取り入れることに抵抗を感じます.しかも生涯発毛を期待するとしたら,死ぬまで服用し続けなければならないのです.服用をやめれば,それから1年以内にプロペシアの効果で生えた頭髪は抜け落ちます.僕は今27歳ですが,仮に今プロペシアの服用を始めて70歳まで毎日飲み続けたとしたら,単純計算で約392万円に達します(43年×365日×250円).これと同じくらいひっかかるのは副作用の問題です.自分の体に出る副作用なら自分の責任ですが,もし結婚して子供が生まれたとき,その子供にも副作用の影響が及んでいたら一大事です.これだけのリスクを負いながら,プロペシアによって改善効果が見られた被験者の割合が5割強というのも微妙すぎるのです.

これはテレビでやっていたニュースの受け売りですが,プロペシアが11月下旬に日本で発売されることになった主たる経緯は,先行する個人輸入での服用を抑える事なのだそうです.試しにGoogleで「プロペシア」と検索をかけてみると,個人輸入代行を謳うサイトがたくさんヒットしました.例えばココなんかは,214円/1錠で28錠入りの箱を購入することができます.当然ながら医師の処方箋もいらないのです(だから診察にかかる手間とお金も不要なのです).しかし本来処方箋が必要とされている薬を処方箋なしに服用することが危険なのは言うまでもないことです.

ところで,プロペシアを43年間服用し続けた場合の計算例を先に示しましたが,約400万円もあれば,43年間の耐久性を備え,且つ本物の頭髪と見分けがつかないような”超高性能カツラ”が購入できないのでしょうか.そっちの方が体への害がない分いいと思います.でも自分の子供が30歳くらいになってハゲてきたのに,親父はいつまでも黒髪を携えていたら,それはそれで異様な光景ですけど.話はそれますが,整形にも同じ事が言えると思うのです.自分は整形で綺麗になっても,生まれてくる子供は整形前の自分に似ているのです.顔の違う親を見て,子供はどう思うか.また整形した本人は,整形前の自分に似た顔を持つ子供を見てどう思うか.なんだか話が長くなりそうなので,また別の機会にでも言及したいと思います.このエントリーの結論ですが,僕はプロペシアを服用する気には到底なれません.

飲む発毛薬、11月後半にも発売へ 万有製薬

万有製薬は11日、国内初となる男性用の飲む発毛薬「プロペシア」を11月後半にも全国の皮膚科などの医療機関を通して発売すると発表した。発毛剤は頭皮につけるタイプが一般的だが、内服剤の投入で発毛・育毛剤市場の競争が激化しそうだ。


Posted at 23:20 in 主張・考察・その他 | Permalink | No Comment | | edit

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