地球上の面積の約7割は海ですから,地球は海球と言うべきではないかと思うのですが,近年の温暖化の急速な進行によって海面積は徐々に拡大し,また海水量も増えつつあるため,ますます地球の海球説を唱えたくなるのです.まあそれは冗談としても,世界的な淡水不足は冗談ではありません.海水を淡水化するなどして有効利用することは,世界的な課題といえるでしょう.
中国の国華滄電(読めませんが)は,1万立方メートル/日で海水を淡水化することに成功したのだそうです.この装置はフランスの会社から購入したものなので,海水の淡水化に成功したのは中国ではなくフランスだと思うのですが,まあその辺の話はとりあえずスルーしておきます.
僕がこの記事を読んで一番感じたことは,それだけの海水を淡水化するために,一体どれだけの燃料(資源)を使用し,どれだけの温室効果ガスを垂れ流しているのだろうということでした.倫理観の乏しい中国の事ですから,利益にならない環境保全などといったことを真面目に考えて,それを実行するために多くのお金をかけている企業など,恐らく「存在しない」と言った方が適切だと思うのです(日系など外資系企業は別).この国華滄電(読めませんが)がこの辺りをどう扱っているのかは知りませんが,自らが排出した温室効果ガスが地球温暖化へ寄与し,氷河や氷床の融解を促進させ,結果的に陸域に存在する淡水の損失に繋がる恐れがあるという事までを考慮に入れて,海水の淡水化という事業を行っていることに期待したいと思いました.仮に,そんなことはお構いなしで,とにかく「塩辛い海水を淡水にすることができた.やったね!」みたいな短絡的思考で浮かれているだけであれば,即刻やめてほしいと思うのです.
以前テレビか雑誌で見たのですが,浄水フィルターのようなところに海水を通すだけで,海水が淡水になる装置がありました.これと似たもので,泥水をフィルターに通すと,色も成分もきれいな水になる装置もありました.これらはポータブルタイプだったので,一度に生成できる淡水やきれいな水の量は僅かでしたが,もし同装置を大型に改良することができるなら,特殊なエンジンや電気を使わずに海水の淡水化が可能になるのではないかと思った次第です.というか,すでにどこかで行われていることかもしれませんが.
人間による環境破壊が原因で人間が必要とする淡水が少なくなったというのに,特殊な装置を動かすことで環境破壊をし続けながら海水を淡水化しようとする行為というのは全く持って愚かです.だったら先に書いたようなエネルギーをほとんど使わない方法を選択する方が良いに決まっているのです.倫理後進国であり技術発展途上国である中国に対し,日本が技術と倫理観を見せつける絶好のチャンスではないでしょうか.
中国・国華滄電、1日1万立米の海水淡水化装置が稼動
河北国華滄東発電有限責任公司(国華滄電)は5月30日、低温海水淡水化装置(計2台)を利用した海水淡水化に成功した。同設備はフランスSIDEM社から購入したもの。1リットルあたりの塩分含有量5ミリグラム以下の淡水を1日に1万立方メートル生産でき、全国でも最大規模となる。
writeback message: Ready to post a comment.