某ウェブサイトを起点に,巡り巡って辿り着いたLess is moreというブログが面白くて,しばらく立ち止まってしまいました.Wrong buttonというタイトルのエントリでは,ブログのコメント投稿欄を例として,ユーザーインタフェースのあり方が述べられています.同様の画像を使って「save」と「cancel」が並んでいると,ユーザーは間違ってcancelをクリックする可能性があります.cancelをクリックすれば,せっかく書いた文章が,すべて一瞬のうちに消えてしまうことを考えれば,saveとcancelは極端なくらい異なったスタイルにして並べる必要があるのです.このことについて,著者はMacの1ボタンマウスの生みの親でもあるジェフ・ラスキンの法則を引用し,持論を裏付けているのですが,この点も興味深いです.
cancelボタンが設置された一番の理由は,想像するにそのブログを構築した人の「親切心」に基づくのだと思います.しかし,そもそもコメント投稿欄にcancelボタンは不要と思われます.これは,日本のブログサービスにおいて,投稿(あるいは送信)ボタンとキャンセルボタンが並んで設けられている場合がかなり希(Serene Bachくらい?)であることからも推察できます(不要なものは淘汰される傾向にあるの法則).ちなみに,まきこみ計画では「post」のみ設置しています(なぜここだけ英語なのか?については,特に理由はありません.Blosxomのデフォルトがコレだからです).
本来なら無くても良いものが存在するということは,複雑性を高めることに繋がります(これを逆手に取ったのがワンクリック詐欺なのかも).Less is moreのWhy simplicity is rare?はまさにこのことを述べています.「どうして世の中には複雑なものが多く,シンプルなものが少ないのだろうか?」.例えば,テレビ,携帯電話,パソコンなどは,多機能であるがゆえどれも複雑ですが,ボタン一つで電源のオン・オフが可能なことからも分かるとおり,恐らく個々の機能は凄くシンプルに設定されているのです.しかし,シンプルな機能同士が複雑に組み合わさり,積み重なって1つの製品を成しているから,その最終形はシンプルとはほど遠いものになってしまうのです.
そうは言っても,シンプルなものはごまかしが利かないから,目の肥えた現代人を納得させる「シンプル」はかなり難しいと思います.物足りなさを感じさせず,シンプルを構築する難しさがあります.これはブログのデザインにも言えることでしょう.いろんなブログパーツを貼り付ければ,見た目が楽しくなって良いのですが,アクセスが重くなったり,ゴチャゴチャしてよく分からなくなったりする可能性もあります.背景色と文字色の関係次第では,非常に読みにくいブログになってしまいます.この辺りは本当に一長一短ですし,個人の好みや感性による差も大きいはずなので一概には言えないのですが,少なくとも僕は,なるべくシンプルなスタイルを貫きたいと考えています.これはブログのデザインだけでなく,仕事でも生き方でもそうありたいと思っています.
writeback message: Ready to post a comment.